ご意見深掘り第2弾です。
「彼は派手な演出でただ自分を売り込みたい“自己プロモーション町長”にすぎません…口だけの変革アピールを続けても、住民の信頼を取り戻すことは到底かなわないでしょう。」
この町民のご意見、小園町長の真の正体を示唆していると感じたので、さらに町の財務状況を調べてみました。気になったのは、「町債残高」です。
2024年8月24日の小園町長のポストに首をかしげる記述がありました。
ここで、町債残高の推移を見てみます。
平成30年度末=就任時は64億2300万円でした。その後
令和元年度末=59億9200万円
令和2年度末=55億9000万円
令和3年度末=51億7000万円
令和4年度末=48億2800万円
と、4年の任期で15億9500万円もの町債残高を圧縮してきました。
一方で基金総額は
平成30年度末=53億6800万円
↓
令和4年度末=63億8700万円
と10億1900万円増やしました。
4年間の財政改善総額は26億円超となりました。
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「町債」とは、その名の通り御代田町が抱える借金で、財政調整基金は貯金です。それらを併せて4年で、道路整備もまともにやっていない御代田町に26億円もの返済や貯金の原資がどうやったら用意できるのか不思議でなりません。
真っ先に浮かんだのが、みよたんクエストでのグレーな会計操作でした。
みよたんクエストは、一般財源で予算化しているプロジェクトを資金不足と偽って寄付を募り、集まった寄付は財政調整基金にため込んでいくという会計規則違反といわれても仕方ない行為でした。

これは疑惑ではない!明かな犯罪的行為で摘発すべき事案だ。 御代田町議会:令和4年第1回定例会:最終日の質疑応答で信じられないシーンを発見した! 小園拓志町長は、公の場(町議会)で、とんでもないことを発言している。少し長いテキスト起こしになるが、しっかりと読んで欲しい。 森泉謙夫議員:副...
借金返済も会計規則に反した組み替えか?
地方自治体には、一般会計、財政調整基金、目的特定基金などいろいろな種類の財布があります。
例えば、町の借金は、一般財源から公債費として返済するので、目的特定基金のお金は使えません。
しかし、御代田町では、特定目的基金を整理・再編するための「御代田町特定目的基金条例の一部を改正する条例」を、令和4年(2022年)3月4日の第1回定例会において可決・成立させ、不要・重複している特定目的基金を廃止して、その廃止した残高を「財政調整基金」に移行しています。
そして、令和4年度当初予算で 特定目的基金を約8.65億円減らし、そのまま財政調整基金に振替して、一般会計上の基金残高が増加したように見えるよう操作しています。
一方で基金総額は
平成30年度末=53億6800万円
↓
令和4年度末=63億8700万円
と10億1900万円増やしました。
小園町長は、財政調整基金(貯金)を10億1,900万円増やしたと自慢していますが、そのうちの約85%の8.65億は、数字の組み替えだったということです。
実質は、4年間で財政調整基金は1億5,400万円しか増やせていないのです。
ふるさと納税の寄付文化にイノベーションを起こして、稼ぐまちにする!とかいってましたが、結果は誤差レベルですね。
個人の債務を別の債務で返済
ご存知の通り、小園町長は個人の債務として約6,000万円もの多額の借金を抱えています。その返済が大変なので、町民(役場職員や関係者など)からも金を借りています。
小園町長は、「町長報酬」と「町民借入」という2つの借金返済の財布を持っているということです。
そうすると、小園町長が公的機関から借りている借金は減っているが、町民から借りている金は減っていないので、実質、借金はほとんど減っていない…というような状況もあり得るわけですね。
小園町長は、資産公開されている借入金には町民からの借金額も反映されていると答弁していますが、その言い回しが妙なんです。
内堀綾子議員:「有権者である町民から借りた金額も間違いなく報告していますか?」
小園町長:「はい、正しく書かせていただいていることを認識しております」
普通なら、「(町民から借りた金額も)間違いなく報告しております」と答えると思うのですが、“正しく書かせていただいている”ことを“認識”していると答えているのは、記載された金額が誤りだった場合、認識の違いだったと言い訳するためなのでは?と疑念を抱かざるを得ないです。

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町の財政調整基金(貯金)残高を“すでにある別の財布”からの組み替えで大幅に増えたように見せている行為と公的機関からの借入金残高を「町民から借りている金を返済原資」にして減らしている行為は、事実上、元本がほとんど変っていないのに大幅に改善されたように見せるのは同じ“メカニズム”ですね。
小園町長は、公私ともにレトリックが好きなようですので、これこそが「口だけの改革」と評される所以なのでしょう。
住民サービスよりも財務改善を優先
町債の残高推移ですが、小園町長が1期目:町長就任した直後の令和元年と2年で約10億円近く残高を減らしています。
町税が20億程度しかない御代田町に2年で10億もの返済原資なんてどこにあるのでしょうか?精細なデータが手に入らないので、AIで調査した結果という前提で紹介すると…
2年で町債残高64億から55億9,000万円になった原資
基金繰入・決算剰余金の活用によって合計約18.8億円を返済に充当し、新規起債額を約9.6億円に抑制した結果、2年間で約8.33億円(4.31+4.02億円)の町債残高減少を実現しています。
原資項目 | 令和元年度(2019年度) | 令和2年度(2020年度) | 2年間合計 |
---|---|---|---|
1. 一般財源による公債費(元利償還) | 8.34億円 | 8.71億円 | 17.05億円 |
2. 財政調整基金・決算剰余金の繰入 | 0.86億円 | 0.86億円(同額見込) | 1.72億円 |
返済用原資 計 | 9.20億円 | 9.57億円 | 18.77億円 |
これ、一見すばらしい財政改革み見えるのですが、何のことはない貯金を切り崩した上、住民サービスに十分な予算を使わなかったから実現できたのです。
道路整備は毎年水準以下
住民サービスへの投資の中でもっとも不十分であると思われるのが道路整備です。
御代田町が策定した「公共施設等総合管理計画 改訂版」(令和4年3月)では、舗装の耐用年数を15年と仮定し、町道全体の更新量を試算した結果、今後40年間に必要となる更新費用の総額は約148.6億円で、40年間の平均では年間約3.8億円とされています。
つまり、御代田町の道路を計画的に維持・更新していくための最低限の年間投資額は約3.8億円が必要なのです。
しかし、令和2年度の道路整備費は、約4,600万円、令和3年度は、約4,100万円で、最低限どころかろくに整備すら実施されていません。
この2年間だけでも本来住民サービスの最低限のインフラ整備で使用すべき6億円以上の予算が実質上、借金返済に回されており、道路使用において町民に「不便、不快、危険」という精神的損害、車のタイヤ摩耗や燃費悪化などの物的損害といった有形無形の債務を負わせています。
あと、インフラ整備全般においては、平均的な水準の整備には、現状予算の2.5倍が必要と試算されており、下水道整備に至っては、7.4倍…あれだけ高い上下水道代を徴収しておきながら、この数字はいかがなものでしょうか?
このインフラ整備に対する予算の投入状況を見れば、町債残債を減らし財政調整基金の積立を増やすことの優先順位は低いはずですが、小園町長は、見せかけの政治的成果をアピールするために財務改善を優先させ、町民に有形無形の債務を負わせているのです。
これこそ、まさに「自己プロモーション町長」と評される正統な理由と言えるでしょう。
まとめ
結局の所、小園町長は個人の借金も町の債務も全部、町民に債務を負わせて返済している体なのです。これって、究極の公私混同…つまり特別背任ってことですな。
小園町長個人の借金返済原資=町長報酬+町民からの借金
町債の返済原資=インフラ整備(住民サービス)をカットした税金
財政調整基金の積み増し=目的特定基金の組み替え
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