御代田町が住み心地1位から7位に転落した理由は?
あくまで、一つの指標ですが、大東建託が毎年発表している「街の住みここちランキング」自治体:甲信越版の住みここちランキングにおける御代田町の順位は、2020年の6位から2021年に2位へ大きく向上し、2022年も2位を維持しました。
ところが、2023年には4位へ後退し、2024年には7位と大幅にランキングを下げています。(同調査の長野県版では、2021年と2022年に1位)
この最大の原因は、もちろん急激な人口増によるものと信賞必罰が機能していない小園町政の失策であります。
「逸脱の正常化」が御代田町を蝕んでいる
御代田町の荒廃は、なぜ加速しているかについては、一つの理論で説明することができます。
その理論とは「Normalization of Deviance(逸脱の正常化)」。この理論は、組織やチームが「本来なら許されない小さなルール違反や手順省略」を繰り返し許容するうちに、それがいつの間にか“標準的”な振る舞いとして定着し、結果的に大きな事故や不祥事を引き起こす現象を指します。
提唱者である「ダイアン・ヴォーン(Diane Vaughan)」は、1986年に起きたスペースシャトル「チャレンジャー号」の爆発事故を分析する中で、NASA内で繰り返されていた小さな安全上の妥協(O-リング問題など)が“日常業務の一部”として受け入れられ、結果的に大惨事に至ったプロセスを描出したことで、この理論を確立させました。
「逸脱の正常化」の基本メカニズム
- 小さな逸脱の発生
手順書にある安全チェックや承認プロセスが「面倒」「時間がかかる」といった理由で省略される。 - 逸脱の繰り返し許容
初回の省略では重大事故が起きないため、「今回も大丈夫だろう」という認識が生まれる。 - 慣習化
「手順省略=当たり前」という文化が定着し、正式な手順は形骸化。新しく組織に加わったメンバーも、その“省略”を標準プロセスと認識。 - リスクの累積
本来なら複数段階で防げたエラーが、一連の省略によって連鎖的に発生し、大きな事故や重大不祥事へと発展。
どうですか?小園町政になってからの御代田町の相次ぐ不祥事や疑惑に重ねてみるとピタリと合致していますよね。
日本国内において「逸脱の正常化」の典型的な事例と言えば、東京電力の原発事故です。
様々なトラブルが見過ごされてきた御代田町
さて、御代田町に於いて「逸脱の正常化」で、過去にどのような事件があったかを振り返ってみると、やはり最も大きな事件は、同和問題が絡んだ役場職員の自殺でしょう。
「逸脱の正常化」の視点から、御代田町の同和問題対応による公務災害自殺事件を整理すると、以下の流れが見えます。
- 小さな妥協の積み重ね
同和対策課では「圧力が強い部落解放同盟への対応は役所全体で慣習的に受け入れるしかない」という空気が形成され、正式な手順や支援体制への申告・共有が省略されていった。 - 逸脱の繰り返し許容→慣習化
最初は一部職員だけが受けていた異常呼び出しや人格否定的発言への対応が、疲弊した職員からの報告なしに「いつものこと」として放置され、組織文化として定着。 - リスクの累積と感受性の低下
圧力事例が増えても「これまで大事にならなかった」と過去の“無事”に依存し、早期異常検知システムやメンタルヘルスケアの仕組みが強化されないまま、被圧力職員のストレスが臨界点に到達。 - 最悪の結末
小さな“慣例的逸脱”の放置が常態化し、組織としての安全/健康管理基準が形骸化した結果、前課長は対応の重圧で自殺に至り、事件は公務災害と認定された。
この当時の御代田町は、悪意ある産廃業者が不法投棄を繰り返していたり、学童施設や障がい者の共同作業所もなかった…
これらの課題を当時の町議であった茂木祐司氏(後に同和問題の解決を掲げて町長に当選)や小園町長の不正に真っ正面から切り込んでいった元町議の市村千恵子さんたちが、住民を巻き込んで解決していった歴史がある。
そして、2019年に小園拓志氏が新たに御代田町の町長になってから、歴史の針が巻き戻るように御代田町が荒廃していったのです。
小園町政での主な事件
2018年2月:ラブホテルで21歳の女性を刺殺 中国人被告に懲役30年求刑
2018年3月:パソコン私的利用で御代田町課長減給
2019年~2020年:雪窓保育園など、御代田町の保育士が、大量離職。その原因は、主任保育士によるいじめやパワハラ
2021年4月:小園町長が内部規程を経ずに公印を無断使用し、一般社団法人「御代田の根」への助成金申請書類(「自治体協力届出書」)を偽造。議会でも「責任は私にある」と認められ、重大なコンプライアンス違反として町民の批判を浴びる
2022年1月:ふるさと大使「安藤千伽奈」さんへの不適切な贈り物事件
2022年3月:御代田町職員 21年度に中途退職12人、療養休暇8人。その原因は、小園拓志町長や内堀豊彦副町長、課長クラスのセクハラ・パワハラ
2022年9月:指名参加願いの文書が保管期限内であるのに廃棄される。役場は、期限内の文書を慣例で常習的に実施していたことを議会で答弁する
2022年12月:議会事務局長を減給処分 御代田町、勤務中にPCで農業管理
2023年2月:対立候補の配布ビラなどで「町長のパワハラで職員が退職した」と指摘され、小園拓志町長は「心身の不調」を理由に1か月入院・療養。副町長が職務代理を務める騒動となる
2023年3月:小園拓志町長が、副町長再任に際し、内堀豊彦氏に対して人格否定するような条件を突きつけて再任を固辞される
2023年6月:小園拓志町長の公用でも私用しているマイカーが傷だらけで、当て逃げを常習化しているのでは?と議会で質問される
2024年5月:御代田町馬瀬口のコンビニで、深夜に刃物を持った男が押し入り金品を要求。被害は未遂にとどまり、5月30日に逮捕
2024年10月:国民健康保険の納税通知書や後期高齢者医療保険証の更新通知を、担当職員が「後日でもいいと勘違い」し、156世帯に送付し忘れ。住民への周知不足が大規模トラブルに発展
2025年4月:小園拓志町長が役場職員や役場関係者から常習的に金を借りていることが明らかになる
2025年5月:ツルヤ御代田店駐車場で、76歳女性運転の車が歩行中の73歳女性をはね、搬送先で死亡。過失運転致死容疑で逮捕
2025年5月:エコールみよたの駐車場で、高齢女性が運転する乗用車が歩行者をはね、軽傷を負わせました。運転者は過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕
AIの評価
「Normalization of Deviance(逸脱の正常化)」の視点から見ると、御代田町で繰り返されてきた“小さなルール逸脱”や“慣例化された妥協”が、徐々に組織文化として定着し、最終的に重大事件・事故につながったと評価できます。
- 小さなルール違反の容認フェーズ
・パソコン私的利用・文書廃棄(2018~2022年)
担当者の私的パソコン利用や、期限内文書の慣例的廃棄など、「現場の便宜」を理由に手続きや規程を省略しても大きな問題にならなかった→「多少の省略は許される」と認識される。
・助成金申請書類の公印無断使用(2021年)
町長が正式な稟議や公印管理を経ずに印章を押印しても、形式的には“通例”化し、「トップの裁量範囲」として黙認される。 - 逸脱の慣習化フェーズ
・パワハラ・セクハラの放置(2019~2022年)
上層部による威圧的対応が「常態業務」として受け入れられ、課長や教頭のメンタルヘルスに関する警告が無視されるうちに、相談体制そのものが形骸化。
・ふるさと大使への不適切贈答(2022年)
非公式な贈り物が「おもてなしの慣習」として定着し、倫理ガイドライン違反にも気づかれない。 - リスク累積と感度低下フェーズ
・通知書送付忘れ・金銭貸借(2024~2025年)
小規模な連絡ミスや職員間の金銭貸借が繰り返されても「特に問題なかった」→制度上の禁止行為や影響範囲への感度が鈍り、重大コンプライアンス違反が顕在化。
・高齢者事故の多発(2024~2025年)
駐車場の安全対策軽視や高齢ドライバー対策の先送りが日常化し、対策強化のタイミングを逸したまま死亡事故へとつながった。
いかがでしょうか?
一連の問題事件をこのように追っていくと、御代田の荒廃は、起こるべくして起こっているのです。
そして、その主な原因は、もちろん小園拓志町長の行政姿勢とそれに対して監視機能が作動しない御代田町議会であることは、誰の目にも明らかだと思います。
コメント